冬の乾燥肌に悩む人に!乾燥の原因と対策を解説

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冬の乾燥肌に悩む人に!乾燥の原因と対策を解説

冬の時期、乾燥に悩まされる方は多いのではないでしょうか?
毎年訪れる乾燥の季節、具体的な対処法を知っておくことで快適に過ごすことができるはずです。
今回は、乾燥肌になる原因や隠れ乾燥肌チェック、乾燥肌対策について解説します。
乾燥肌対策には毎日のケアが大切なので、日々意識していきましょう。

冬の乾燥肌の原因とは?

乾燥肌の対策を詳しく見ていく前に、まずは乾燥の原因を正しく理解しましょう。
肌の構造や乾燥のメカニズムから、冬の乾燥の原因を解説していきます。

肌の構造

肌は、表皮・真皮・皮下組織と三層が重なってできています。
表皮の外側にある角質層に水分を保っているのが、セラミドと呼ばれる角質細胞間脂質で、角質層にある細胞の隙間を満たし、細胞と水分を結びつけています。
皮脂や、アミノ酸・尿素といった天然保湿因子(皮膚に元来含まれている保湿成分)も肌に潤いを保つために大切な物質です。

冬に乾燥する理由

空気の乾燥

気温の低下は、空気の乾燥を引き起こします。
加えて室内では暖房器具を使用することにより、さらに乾燥する環境を作ってしまうため、冬は特に乾燥するのです。
目安としては、湿度が50%を下回ると肌の乾燥を実感しやすいと言われています。
いつも過ごす部屋には湿度計を置いて湿度を確認できるようにし、肌のかさつきやひりつきなど乾燥のサインを感じたら加湿器などで加湿をして、適度な湿度を保つようにしましょう。

冷えによる循環の低下

体が冷えると、血行の低下により肌への栄養が届きにくくなります。
栄養が不足することにより、ターンオーバー(新陳代謝)の乱れが起き、皮脂・汗の分泌の減少やバリア機能を持つ皮脂膜が形成されにくくなるため、内側から乾燥した状態になりやすくなります。

すると、肌のつっぱり、粉がふく、赤みや痒み、といった肌トラブルが起きることがあります。
特に、皮膚の薄い目の周り・頬・首は皮脂分泌が少ないため乾燥しやすく、マスク着用のこの時期は、蒸れ・摩擦で口周りも乾燥しやすくなります。これらの乾燥しやすい箇所はよく観察し、ポイントケア専用のクリームを使用するなど、重点的な保湿を行いましょう。

隠れ乾燥肌チェック

  • 洗顔後 肌のつっぱりを感じる
  • 目元などに、ちりめん皺が目立ってきた
  • 肌がくすんで見える・透明感がない
  • シミが濃くなっている
  • マスクで擦れて肌が荒れる
  • 鼻や頬などの毛穴が目立つ
  • 皮脂が浮いてきて化粧が崩れやすい
  • 肌のごわつきを感じる・艶がない
  • 肌にハリがなく、輪郭が弛んで見える

一つでも当てはまる場合は、肌が乾燥しているサインかもしれません。
乾燥を感じた時点で、肌トラブルは起き始めています。
放置してしまうと、さらなるトラブルが出てきてしまう可能性もあります。
悪化させないためには、気づいた時にケアすることが大切です。

冬の乾燥肌対策

ここまで冬の乾燥の原因について解説してきましたが、ここからは具体的な乾燥対策のポイントについて紹介していきます。
日常生活で実践できることがたくさんあるので、ぜひ参考にしてみてください。

スキンケア方法の見直し

まずは日々、肌のためにしているスキンケアの方法を見直していきましょう。
間違ったスキンケア方法は肌の乾燥に繋がってしまうおそれがあります。

洗顔

肌に刺激を与えてしまうため、洗いすぎや摩擦は要注意です。
熱いお湯は肌の刺激になってしまうため、32度程度のぬるま湯を使いましょう。
また、肌の上で泡立てて摩擦を起こすことのないよう、あらかじめ作った泡で優しく洗いましょう。
洗顔後に顔を拭くときも摩擦に気をつけ、タオルで軽く押さえるように水気を取ります。

また、洗顔料に使用されている成分や原料にも着目しましょう。
界面活性剤と呼ばれる原料が皮膚のバリアを痛め、乾燥の原因となっていることもあります。
界面活性剤は、洗浄力の強い夏向けの洗顔料に多く使われている原料です。
冬の時期には洗浄力の強い洗顔料は避け、保湿力の高いものを選ぶなど、時期や肌の状態によって使い分けることがポイントです。

保湿のポイント

肌が湿っているときは肌表面が柔らかく、保湿成分が浸透しやすいため、洗顔後・入浴後はすぐに保湿をしましょう。
乾燥する冬は、シアバター入りのクリームもおすすめで、 皮脂を守るための油分を補給することができます。
肌の状態に合わせて、肌の調子が悪い時は敏感肌用の低刺激のスキンケア商品を使用するなど、自分の肌の調子も気にかけてケアを行いましょう。

また、クレンジングやピーリングなどで古い角質を取り除くと、後から保湿成分が浸透しやすくなります。
ピーリングは頻繁に行うと肌に必要な皮脂まで取り除かれてしまうので、週1〜2回のスペシャルケアとしておすすめです。
角質を剥がすケアは、敏感な肌には刺激が強すぎてしまうため、肌に赤みやひりつきがないか様子を見ながら取り入れていきましょう。

入浴時の温度に注意

肌の潤いを保つためには、熱すぎるお湯に入浴するのは避けましょう。
皮脂は40度を超えると溶け出す性質があるので、お湯の温度は 38〜40℃を目安に設定します。

また、長湯も皮脂を溶かしてしまう原因になるので避けましょう。
お風呂上がりも肌の摩擦に注意して タオルで優しく押さえるように水気を取り、シアバター配合のボディクリームなどで保湿するのが大切です。
体が温まり汗をかく入浴後の肌は特に乾燥しやすいため、水分補給を心がけましょう。
ただし、冷たい飲み物は内臓を急激に冷やすことで消化などの働きが悪くなり身体に負担がかかってしまうため、常温の水を飲むようにしましょう。

加湿する

寒い季節は暖房を使用するため、室内は特に乾燥しやすくなります。
暖房を使うときは、加湿もセットで行いましょう。
具体的には、加湿器を使う他に、室内に濡れタオルを干したり、入浴後お湯を溜めたまま浴室を開放する、観葉植物を置くなどの対策が効果的です。
また、肌を修復する睡眠時の部屋の加湿も大切です。

室内の加湿の目安として、肌のための最適湿度は60~70%の間だといわれています。
同じ室温でも湿度が高いと体感温度は高く、また、ウイルスや埃が飛散しにくくなるので感染症やアレルギー対策にも効果的です。
ただし、湿度を上げ続けるとカビやダニの発生にもつながるため、こまめな換気も心がけましょう。

内臓を温める

ここまで外側からの保湿や乾燥の防ぎ方を紹介してきましたが、体の内側からのメンテナンスも大切です。
冷たいものばかり摂取する生活や、ストレス状態により血流が滞り内臓が冷えると、全身の冷えや乾燥につながってしまいます。
冷たい飲み物は避け、温かい飲み物で水分を摂るよう意識しましょう。
カフェインは血管収縮作用があるため、肌にしっかり栄養を届けるためにはノンカフェインのものがおすすめです。
また、ストレスを溜め込まないよう、ストレス解消のための趣味や運動の時間を取ることも大切です。

潤いを保つためには、バランスの良い食事も大切です。
肌の潤いを保つビタミンA、血流を促進するビタミンE・鉄分などを積極的に摂ると良いでしょう。
代表的な食材としては、レバー、卵黄(ビタミンA)、ナッツ類(ビタミンE)、レバー、カツオやマグロなどの赤身魚(鉄分)が挙げられます。
また、腸を綺麗に保つことで栄養をより効果的に吸収することができるので、腸活もおすすめです。

合わせて読みたい記事:【管理栄養士監修】腸活が気になる人必見!メリットや方法を解説

睡眠の質を高める

睡眠開始から約90分以内に起こるノンレム睡眠の間に深い眠りにつくことができると、新陳代謝が上がり、細胞の成長が促進されて新しい細胞に生まれ変わっていくことで、肌の潤いが保たれ、自律神経やホルモンの働きが整うと言われています。
睡眠の質を高めるためには、入眠時の体温と自律神経をコントロールすることが大切です。

入眠時の体温をコントロールするために、就寝の90分前までには入浴を終えましょう。
入浴によって一度上がった体内の深部体温が下がることにより、眠気が起こり、快適に入眠することができるはずです。
自律神経をコントロールするためには、就寝前にゆっくりと深呼吸をしましょう。
息を長く吐く深呼吸は副交感神経を刺激し、手足まで血流が行き届くので、深い眠りに就きやすくなります。

また、アロマやお香、ルームフレグランスなど好きな香りを枕元に置くことも、リラックスしてさらに睡眠の質を高めることができるのでおすすめです。

ストレスを溜めない

ストレスを感じると自律神経が刺激され、血管が収縮してしまいます。
すると、肌に栄養がうまく行き届かなくなるため、肌のバリア機能低下につながります。
生活している中で、ストレスの原因を解消するのは難しいと感じる方もいるかもしれませんが、何も考えずにぼんやりする時間を作ることや、好きな香りを嗅ぐこと、また、自律神経を刺激してしまうカフェインやタバコを控えることで、体の緊張を少しでも緩和する対策ができると良いでしょう。

さいごに

冬はさまざまな要因が重なり、肌の乾燥が気になる季節です。
今回は外的要因と内的要因から乾燥する理由を解説してきました。
要因に対処するように、乾燥対策には、体の内側と外側の両面からケアしていくことが大切です。

体の外側からのスキンケアや室内の加湿、体の内側から生活習慣を整えることで、乾燥肌の改善を目指すことができるはずです。
肌や体は毎日の生活の積み重ねでできているため、無理をして逆にストレスを溜めてしまわないよう、できることから意識していきましょう。