サステナブルファッションを取り入れたい方へ。持続可能な取り組みと、ブランドを紹介

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サステナブルファッションを取り入れたい方へ。持続可能な取り組みと、ブランドを紹介

今、企業の取り組みや、日常生活に取り入れたいことのひとつとして、サステナブルが注目されています。
ファッション業界における生産者としてのサステナブルな取り組みとはどんなことなのか、そして消費者としてどんな行動ができるのかを紹介します。

サステナブルファッションとは?

サステナブルファッションと聞いて、何か特別なデザインのファッションを思い浮かべる方もいるかもしれません。

サステナブルファッションはデザインのことではなく、衣服の生産から消費まで、環境や社会、経済に配慮されているもののことです。

サステナブルの意味とは?

サステナブル(Sustainable)とは、日本語に翻訳すると「持続可能な」という意味です。
2015年の国連サミットで「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals )」、通称「SDGs」が採択されました。 SDGsは国連加盟国(193ヶ国)で2016年から2030年までの15年間で、より良い将来を実現するための目標として掲げられています。
SDGsの概要や日本の取り組みについては外務省のサイトを参照ください。

なぜ今、サステナブルファッションなのか

では、アパレル業界においてもサステナブルが注目されているのはなぜなのでしょうか。
アパレル業界は、実は「世界で2番目の環境汚染産業」と言われています。
参考:SDGsジャーナル【SDGs支援機構

その主な要因は「ファストファッション」が流行っていることにあります。
ファッション業界はトレンドの変化が早く、より低価格なものを大量生産・大量消費、そして大量廃棄していることが問題視されています。

地球温暖化

トレンドが早いことで、大量生産された衣服は当然大量廃棄されます。
それにより、衣料品の年間廃棄量は約100万トンと言われています。
参考:ethicame
廃棄のため焼却する際に排出される二酸化炭素による汚染が、地球温暖化を進行させる原因のひとつとなります。

水の使用量と水質汚染

Tシャツ1枚を生産するために、約2,720リットルもの水が必要だそうです。
また、衣料品によく使われているポリエステルは、製造の過程で染色のため使用された染色液がそのまま川や海に流されて、水質汚染につながっています。
また消費者が洗濯する度に、プラスチックのかけらを排出している可能性があり、環境や人体へ悪影響を及ぼすこととなります。
参考:BUSINESS INSIDER

「持続可能な」ファッションへの取り組み

ここまであげてきた問題を受け止め、ファッション業界において注目され始めたサステナブルな取り組みについて紹介します。

リサイクル

着なくなった衣服を廃棄するのではなく、廃棄される量を減らし、新しいものとして作り変えます。

天然素材を使用

天然素材は、廃棄しても土に還る素材です。
環境に優しい素材として様々なブランドが取り入れています。
その代表例に、オーガニックコットンや和紙があります。

アニマルフリー

動物を犠牲にしない素材のことです。
エコファー、ベジタリアンレザーなどがアニマルフリーに当たります。

フェアトレード

途上国で生産された衣服は、非常に安い価格で販売されていることがあります。
大量の農薬を使用して生産性を上げたり、劣悪な環境で働かせたりといったことを改善するため、「公正な貿易」を行うことをフェアトレードと言います。
生産者に適正なお金が支払われ、人と環境を守るための取り組みです。

サステナブルファッションに取り組むブランド

みなさんが普段よく着ているおなじみのブランドも、生産者としてサステナブルへの取り組みを行っています。

ユニクロ

ダウンリサイクル
ユニクロのダウンを愛用している方は多いかもしれませんね。
使わなくなったダウンをユニクロの各店舗で回収し、独自の新しい技術によって、リサイクルする取り組みです。
新たなダウンとして生まれ変わる100%リサイクルによって、ごみの量と環境への悪影響を減らすことができます。
使い捨てプラスチックの削減
プラスチックショッピングバックを再生紙から紙製へ変更したり、オリジナルのエコバックの販売をしたりしています。
全商品リサイクル活動
店舗で不要になった服を回収してリユースし、世界中の服を必要としている人々に届ける取り組みです。
リユースとは繰り返し使うことで、リユースできない服は、燃料やリサイクル素材として活用されます。

無印良品

BRINGとReMUJI
不要になった衣料品全般を店舗で回収し、着ることができない服はエタノールなどの資源として再生(BRING)、手を加えて着られるものは新たな商品として販売(ReMUJI)されます。
・環境に配慮した商品開発
無印良品のものづくりの基本となっている考え方には、3つの視点があります。

①質は変わらないにも関わらず、見栄えが理由で捨てられるもの、大量に安価で入手できる旬のものなどを使用して、低価格かつ質の良い商品を提供しています。
②生産工程において、サイズが規格外であることやかたちが整っていないことが理由で捨てられるものも、商品として採用します。 商品の質には関係ないチェックや仕上げの行程を省き、素材を無駄なく活用することでコストを削減しています。
③過剰な包装はせず、必要な情報を記載したパッケージやタグのみで店頭に並べています。

H&M

Conscious Collection(コンシャスコレクション)
原材料の50%以上にサステナブルな素材を使用している商品は、Conscious Collectionという位置づけがされています。 2020年秋冬ものでは、革新的サステナブルな素材のコレクションが発表されました。
興味がある方は上記のリンクをご覧ください。

リサイクルシステム「Looop」

私たちが取り組めるサステナブルなファッション

ここまで生産者の立場を中心に、サステナブルファッションを紹介してきました。
では消費者としての取り組みはどのようなことができるのでしょうか。

リユースする

リサイクルショップやフリーマーケットで、不要になった衣料品やバッグ、アクセサリーを売ってみましょう。
さらに中古品を購入することもおすすめです。
特にハイブランドの商品は、リサイクルショップで新品のものが安く購入できたり、廃番になったものが手に入ったりする可能性もあります。

素材を意識する

様々なファッションブランドが、サステナブルな素材を取り入れようとしています。
オーガニックコットン、エコファー、エコレザーなどを使用した商品を見かけることも増えてきそうです。

商品を選ぶ際に、商品情報やタグを見て、環境に優しい素材を選んで見てはいかがでしょうか。

オーダーメイドで買う

オーダーメイドは、多少高くても質が良く、自分にぴったりくるものであれば長く使うものになることでしょう。
つまりトレンドに左右されて頻繁に買い替えることがなく、消費や廃棄の回数を減らせることからサステナブルな取り組みと言えます。

まとめ

サステナブルファッションを取り入れる方法は、たくさんあります。
生産者の取り組みや想いを知ることで、わたしたち消費者も、よりサステナブルな取り組みに貢献したくなるかもしれません。
ぜひ身近なところから試してみてはいかがでしょうか。