日焼け止めを塗り忘れたり、今日は曇っているからと紫外線対策を怠ったりして日焼けしてしまったという経験はありませんか。
実は紫外線対策は1年中必要で、紫外線量が多い季節は室内でも油断ができないのです。
今回は、うっかり日焼けしてしまったときの直後のケアからアフターケアまで紹介します。
日焼け後のケアをしないとどうなる?
紫外線を浴びた肌を放置していると、シミやしわや、たるみなどの原因になると同時に、肌の老化を加速させます。
肌の老化は加齢によるものと思われがちですが、実は加齢による老化は2割で、8割は紫外線によるものだということを知らない人も多いのではないでしょうか。
紫外線によるダメージを受けた肌を放置すると、バリア機能が低下し、トラブルの起きやすい肌になってしまいます。
「ちょっとくらいなら大丈夫」とケアを怠っていると、ダメージは蓄積し、将来の肌に確実に影響します。
日焼けによる影響の種類
日焼けの現象には2種類あるということはご存知でしょうか。
サンバーンとサンタンというものがあり、それぞれ症状や肌の状態の違いを説明します。
サンバーン
「サンバーン」は、紫外線を浴びた後、2~6時間後に皮膚が赤くなる症状のことです。
紫外線によってダメージを受けた肌が炎症(軽いやけど)を起こしている状態です。
触るとほてった熱を帯びており、ひどいときにはヒリヒリした痛みを感じることもあります。
サンタン
「サンタン」は、紫外線を浴びた1~2日後に色素沈着が進行し、肌が黒くなる症状です。
しわやたるみなどの肌の老化
波長の長い紫外線UV-Aは、肌の真皮層まで届きます。
真皮層には、ハリや弾力を保つコラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンを作り出す元となる細胞がありますが、UV-Aはその細胞を破壊してしまうため、シワやたるみの原因になります。
シミの生成
紫外線を浴びると、肌の表皮がダメージを受けメラノサイトという色素細胞がメラニンを生成し、色素沈着を起こします。
健康な若い肌であれば、正常なターンオーバーでメラニンははがれ落ちますが、老化や炎症でダメージを受けてターンオーバーが乱れると、メラニンが長時間滞留し、シミの原因となります。
72時間以内に!日焼け後のケアのポイントは?
日焼け後の肌は、72時間以内にケアすることで、肌への影響を最大限少なくすることができると言われています。
72時間の根拠は、サンバーンのケアはもちろん、サンタン(色素沈着)が起きる前にケアすることが大事ということです。
日焼け後のケアの正しい手順や注意点を解説します。
1. まず冷やす
日焼け後の肌は、軽いやけどを負った状態です。
そのため、まずは冷やして炎症の進行を抑えることが優先です。
冷やす方法としては、下記の方法がおすすめです。
・流水で冷やす
・濡れタオルで冷やす
・氷や保冷材で冷やす
・ミネラルウォーターをスプレー
氷や保冷材を使うときは、肌への刺激を抑えるために、タオルなどでくるみましょう。
2.しっかり保湿する
日焼け後の肌は、水分が不足して乾燥しているため、化粧水でたっぷり保湿してあげることが大事です。
保湿するときに、いくつかポイントがあります。
・日焼け後は肌が敏感になっているため、化粧水はパッティングせず、やさしくなじませる
・化粧水の量が少なすぎると水分が行きわたらないため、適量を守って使う
3. 肌が落ち着いたらシートマスクバームでケア
しっかり冷却してほてりが収まり、化粧水をつけた後はシートマスクで肌を整えます。
シートマスクは冷蔵庫で冷やしておくと、よりクーリング効果がアップ。
フェイスマスクの後は保湿するために、バームで油分をプラスします。
敏感肌の人は、ワセリンなど刺激が少なく保湿が高いものがおすすめです。
4.水分補給、ビタミン・ミネラル補給
日焼けをすると、肌だけでなく体の内側も水分不足になっています。
脱水症状の肌に水分が行き届くように、1時間にコップ1杯(約200ml)くらいを目安に、しっかり水分補給を行いましょう。
また、美白ケアに有効なビタミンの摂取も大切です。
美白美容アイテムにはビタミンCが含まれているものが多いように、ビタミンCはシミの原因となるメラニンの生成を抑える働きや、活性酸素を取り除いてくれる抗酸化作用があります。
ビタミンAやビタミンEは抗酸化作用が期待できるため、一緒に摂取するとより効果アップになるでしょう。
食べ物から摂取するのが難しい場合は、サプリメントから摂るのもおすすめです。
5.お風呂で温まりすぎない
お風呂で温まり過ぎると、炎症を起こした肌の赤みがより赤くなってしまうので要注意です。
炎症や赤みが落ち着くまで湯舟につかることは避け、シャワーをさっと浴びる程度にしましょう。
6.日焼け後すぐの美白ケアはNG
日焼け後の肌は敏感になっているため、普段使用している美白美容液やシートマスクがかえって刺激になる場合があります。
すぐに美白アイテムを使用せず、まずはアルコールフリーやパラベンフリーの、刺激が少ない化粧水でしっかり保湿することが大事です。
美白ケアは、日焼けの翌日から集中的に行いましょう。
日焼けのダメージを放置すると、メラニンが蓄積されシミや老化の原因になるため、炎症や赤みが収まったらすばやく予防ケアすることが大切です。
美白ケアは、日焼け後約1ヶ月続けると良いと言われます。
いつものスキンケアを美白効果のある化粧水や乳液に変えたり、美白美容液や美白マスクをプラスするなどして、シミ予防ケアを積極的に取り入れるのがおすすめです。
【パーツ別】日焼けした当日・翌日のケア
顔以外にも、服装や場面によって、油断して日焼けしてしまった経験はありませんか。
ここからは、日焼けしてしまったときの対処方法をパーツ別に紹介します。
腕・体
腕、脚、背中など、広範囲を日焼けした場合は、冷たいシャワーを浴びると効率よく冷やすことができるのでおすすめです。
日焼けした部分に冷たい水で濡らしたタオルを当てるのも良いでしょう。
肌を落ち着かせたら、日焼けした箇所をボディローションやボディミルクなどでしっかりと保湿します。
翌日は、日焼けで固くなった角質をスクラブでやわらかくし、美白美容液で保湿すると、よりリカバリが期待できます。
首の後ろ
うっかり日焼けしやすいのが首の後ろです。
日焼けしてしまった当日は、大き目のコットンにローションをひたひたにして3枚ほど貼ります。
翌日は、潤いを与えつつ、色素沈着を防ぐために日焼け部分をピーリング効果のある温感ゲルでケアします。
やさしくマッサージして洗い流すと、保湿されつつ肌のトーンが明るくなります。
足の甲
足の甲は、日焼け止めの塗り忘れが多く、日焼けでサンダル跡がつきやすい部分です。
日焼け後は肌が敏感になっているため、顔用の化粧水で水分補給します。
翌日は、潤いを閉じめるために保湿とボディオイルを使うのがおすすめです。
髪
日焼けをした後、髪がパサつくと感じたことはありませんか?
肌と同じように、髪や頭皮も紫外線を浴びるとダメージを受けて乾燥しやすくなります。
ダメージを受けた髪を洗うときのポイントを紹介します。
1. シャンプー前にブラッシング
洗髪前に、絡んでいる髪の毛をほぐすようにやさしくブラッシング。
そうすることで、シャンプーのときに絡まることなく、洗髪時のダメージも少なくできます。
2. 頭皮と髪をやさしくシャンプー
ぬるま湯で髪全体と頭皮を素洗いし、汗やほこりなどの汚れを落としておきます。
シャンプーをよく泡立てたら、泡で髪を包み込むように洗います。
また、日焼けで硬くなった頭皮を、指の腹を使ってやさしくマッサージしましょう。
3. ドライヤー前にタオルドライ
ドライヤーを当てる時間が長いほど髪を傷めてしまうため、しっかりとタオルドライをしておくことが大事です。
ドライヤーは髪から30cmほど離して、髪全体に風が当たるように乾かしましょう。
乾かす前に、ドライヤーの熱から守るミストを全体に塗布してもみこむと、ダメージを軽減できるのでおすすめです。
さいごに
うっかり日焼けしてしまっても、すばやくアフターケアをすることでダメージを最小限に抑えることができます。
正しい方法で早く肌を元通りにすることはもちろん、未来の肌トラブルも回避できるようにケアをしていけると良いですね。